ロンドンに住んで10年になりますが、こちらのレコード屋さんで店員さんに2回ほど声をかけられたことがあります。一回目はフガジのCDを見ていた時。「それ、お前ホンマに聞くん?それがなんだかわかってんの?」とパンクな店員にたしなめられました。(フガジは男っぽいからな~)二回目はエリオットの「Roman Candle」を買った時。レジの若い子に「エリオット・スミスはマジでいいよね。」とまるで友達を見つけたような反応をされました。まあ、両者とも真の音楽好きにとっては重要な位置を占めるミュージシャンですよね。
エリオットによると、ヒートマイザーは結成当初はフガジのようなバンドを目指していたとのこと。当時のグランジ・ブームより彼らはワシントンDCのハードコアパンクの方に影響されていて、エリオットの2003年のインタビューにも彼らのことが出てきます。
「僕たちは当時DCのバンドに惹かれていたんだ。ディスコード(フガジのフロントマン、イアン・マッケイがオーナーのレコードレーベル)のバンドのようなね。基本的に僕らはフガジみたいになりたかったんだ。でも、フガジみたいな音は全くしていなかった。」
音楽性ではどうだったかわかりませんが、フガジのライブ映像を見ると、エリオットが自分のライブでもフガジのライブのあり方をすごく取り入れてた気がします。両方とも、すごくシンプルで、音楽が際立っている。そこに音楽の持つエネルギーがあるんです。商業的なものに取り巻かれやすい音楽シーンの中で、嘘のない、良心に基づいたものに出来るだけ近づきたいという反骨精神が感じられる。
エリオットがソロでライブをするようになってから、今度はフガジのメンバーがエリオットをよく見に行っていたのは有名な話で、後にイアン・マッケイもエリオットのライブについてこう語っています。
「僕は音楽を信じていて、音楽は神聖なものだと思っている。もしバンドと観客が音楽を通して一体になれば、その時僕らの間には何か本当にとてつもないことが起きる可能性があるんだ。最も素晴らしいライブというのは、たいてい観客が完全に音楽に集中しきっているときだ。僕はエリオット・スミスを何度も見たことがあって、彼の音楽が大好きで彼のショウを心から楽しんだんだ。ヴィック・チェスナットのようにエリオットの音楽はとても静かかもしれない。「何にいたしましょうか」といったバーでの会話が始まるところで彼らのプレイを見たけれど、話し声が大きく膨れあってしまうんだ。(中略)音量は強力だと言うけれど、静寂に勝るものなんてないよ。人生において最もすごい瞬間というのはほとんど音がないときだ。」
音が大きかろうが、静かだろうが、ミュージシャンと観客が音楽によって完全に一体になるような瞬間。エリオットが目指した至福の時とはそんな時だったんじゃないかと思います。
「僕たちは当時DCのバンドに惹かれていたんだ。ディスコード(フガジのフロントマン、イアン・マッケイがオーナーのレコードレーベル)のバンドのようなね。基本的に僕らはフガジみたいになりたかったんだ。でも、フガジみたいな音は全くしていなかった。」
音楽性ではどうだったかわかりませんが、フガジのライブ映像を見ると、エリオットが自分のライブでもフガジのライブのあり方をすごく取り入れてた気がします。両方とも、すごくシンプルで、音楽が際立っている。そこに音楽の持つエネルギーがあるんです。商業的なものに取り巻かれやすい音楽シーンの中で、嘘のない、良心に基づいたものに出来るだけ近づきたいという反骨精神が感じられる。
エリオットがソロでライブをするようになってから、今度はフガジのメンバーがエリオットをよく見に行っていたのは有名な話で、後にイアン・マッケイもエリオットのライブについてこう語っています。
「僕は音楽を信じていて、音楽は神聖なものだと思っている。もしバンドと観客が音楽を通して一体になれば、その時僕らの間には何か本当にとてつもないことが起きる可能性があるんだ。最も素晴らしいライブというのは、たいてい観客が完全に音楽に集中しきっているときだ。僕はエリオット・スミスを何度も見たことがあって、彼の音楽が大好きで彼のショウを心から楽しんだんだ。ヴィック・チェスナットのようにエリオットの音楽はとても静かかもしれない。「何にいたしましょうか」といったバーでの会話が始まるところで彼らのプレイを見たけれど、話し声が大きく膨れあってしまうんだ。(中略)音量は強力だと言うけれど、静寂に勝るものなんてないよ。人生において最もすごい瞬間というのはほとんど音がないときだ。」
音が大きかろうが、静かだろうが、ミュージシャンと観客が音楽によって完全に一体になるような瞬間。エリオットが目指した至福の時とはそんな時だったんじゃないかと思います。
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