Tuesday, 26 May 2020

エリオットと友人たち(3) ニール・ガスト


彼の声とギター、エリオットのギターととても相性がいいんですよね。

エリオットの人柄が垣間見えるエピソードを。こちらもオータム・デ・ワイルドのトリビュート本で見つけました。

ニール・ガストはエリオットの大学時代からの親友で、1991年、二人は卒業後ポートランドでヒートマイザーを始動させます。結成にあたって、エリオットはニールに話をします。「もしこれから一緒にバンドをするなら、知っておきたいことがあるんだ」と。エリオットはニールに何故ニールが時々フレンドリーだったり、そうでない素振りをするかを知りたがったそうです。            

ニール:僕たちはバンドを一緒にやっていくって決めたんだ。もし一緒に住むんだったら、僕はゲイだってことをちゃんと話さないといけないって思ったんだ、僕が初めて打ち明けた人はエリオットなんだ。

ー 僕ははぐらかしていたんだけど。飲んでいた時に、ふと言ったんだ。「僕はゲイだから」って。そう切り出したことを自分でも信じられなかった。もう話が出来なくなって、僕は泣き出した。凍りついたみたいに、すっかり怖気づいてしまって。エリオットは・・・本当に最高だったんだ。僕が告白したことですっかり動揺してるように見えたらしいんだ。僕たちは歩道の縁に座り込んで、長い、長い間、6時間くらい話し込んだ、そしてすべて吐き出せた。僕をそのまま受け入れてくれて、一緒になって考えてくれた。その長い会話のあと、じゃ、よし、僕たちはバンドをやる決意が固まったなって感じになって。その後半年間、彼だけしか知らなかった。それで僕がカミングアウトするのを助けてくれたんだ。エリオットの一番好きなところなんだけど、彼は心底思いやりがあるんだ。疑いの余地はないよ。

ヒートマイザーが解散したあとも(エリオットが一方的にソロを優先する結果になってしまい、その件に関してはバンド内でも色々喧嘩やらあったらしいのですが)二人の友情は続きます。最後には悲劇に終わってしまうのですが。

ー エリオットは僕の親友で、アイコン的存在になり、世間にますます注目されるようになって、彼はまだ僕の友達だろうか?って。でも当たり前のように姿を現してくれた。彼はエリオットのままだった。僕への接し方をこれっぽっちも変えることはなかった。僕たちの友情はそのままだってことをちゃんとわからせてくれたんだ。尊敬とユーモアがあったんだ。でも、まわりの取り巻きが彼のところを出入りするのを見るのは歯がゆかった。彼は思いやりの塊のような人だから、誰にでも心を開いてしまうんだ。人を批判したくなかったから、時に最低な人たちにさえ心を開いてしまう。と同時に人にかまってもらい人でもあったんだ。

ー 彼は自分の選択をした。彼はダークサイドにいる人々を選んだんだ。彼がロックスターの神話を買ったとき、信じられないほどがっかりしたよ。

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